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社会文化学専攻(博士後期課程)

社会文化学専攻博士後期課程では、社会と人間に焦点を置く【人間関係研究領域】と、国家や国際社会に焦点を置く【比較文化研究領域】の二領域に分かれ、家族・民族・国家・国際社会を人間行為の総合的な諸関係の連関構造として把握するとともに、諸社会の文化の中枢をなす思想、宗教、言語等を比較的・総合的に理解することを通して、新たな「知」の構築を目指す。また本課程は、人文科学、社会科学、行動科学、フィールド科学の諸理論と諸方法を統合し、学際的研究教育を行うことを目標として、より専門的な指導を行う。

さらに本課程では、総体としての社会文化に対して学際的に接近し、その構造と動態を十分に理解する能力を身につけた研究・教育者、および広く人間の相互理解や国際交流に寄与する専門的職業人の育成を目指す。

入学試験の際には、【人間関係研究領域】、【比較文化研究領域】のいずれかの領域を選択して受験することになる。

研究分野・領域

人間関係研究領域

人間関係研究領域では、個人・家族・社会のシステム連関を総合的に理解したうえで、特定の次元における固有のテーマを掘り下げる。社会心理学、社会学、文化人類学の方法論と研究成果を統合した学際的視座に立ち、社会文化現象に対して問題発見的で挑戦的な研究を推進する。

比較文化研究領域

比較文化研究領域では、国際社会が直面するさまざまな課題について、言語、文化、社会に関する考察を通じて理解を深める。高い語学力に基づいた専門的知見を身につけ、多様なグローバルイシューに柔軟に対応できる能力の獲得を目指す。

専任教員の研究領域 (2024年度)

人間関係研究領域

専門は社会心理学。屈辱感、羞恥感、罪悪感といった自己意識的感情がどのような社会的行動を促し、また、抑制するかについて社会心理学的立場から研究をしている。他に、新型コロナウイルス予防行動と羞恥感と罪悪感との関わりや、人の魅力に影響を及ぼす要因についても研究を行っている。

社会人類学、アフリカ民族誌学、開発と文化研究、国際移民論を専門とする。ケニア農村での長期フィールドワークの実績から、社会調査法についての研究も深めている。

専門は、観光人類学、 持続可能な開発論、インドネシア地域研究。インドネシア・バリ島をフィールドに、持続可能な観光のあり方をNGOやコミュニティの活動に注目し探究してきた。近年は地球環境問題の影響によるローカルな環境観の変容についても関心を持っている。

専門は職業社会学、労働とジェンダー。女性と男性の働き方やキャリア形成の格差をジェンダーの視点から研究し、職場重視モデルから考察している。近年の研究テーマは、若年層の管理職志向とその変化、育児休業や短時間勤務と人事評価について、雇用管理区分と転勤の必要性などである。

専門は家族社会学、質的研究法。現代社会において家族が形成され維持される過程とそこでの人びとの活動や実践のあり方に関心をもつ。現在は日本家族社会学会による全国家族調査(質的調査)にも携わっている。

専門は社会心理学、特にマス・コミュニケーション。災害や犯罪、ファン心理、不思議現象など、フィールドの問題を切り口に、マス・メディアの社会的影響を研究している。

専門は社会心理学。「他者の目に映る自己」への意識と対人行動や対人感情との関係が研究テーマである。特に個人の社会的行動を制御する「羞恥心」という心のシステムに関心をもっている。その他、被服行動、外見意識と年齢、迷惑行為などについても研究を行っている。

比較文化研究領域

中国の古代哲学、特に紀元前3世紀頃の哲学を研究している。関心の中心は論理 および論理学的思考にあって、主に『公孫龍子』『墨子』を考察の対象にしている。

専門は、「グローバルジャーナリズム」。ここでいう「グローバルジャーナリズム」とは、単にニュースが国境を越えたり、取材活動が国境を跨いだりということではなく、「一国家や国益、国民的関心を超えた、地球(=グローバル)市民にとっての」ジャーナリズムのこと。また、アジアにおけるグローバル(トランスナショナル)なジャーナリズムは可能かに興味を持っている。

フランス文学。異文化や他者の表象のされ方を19世紀フランス文学の諸作品に探り、その美的、イデオロギー的意義を考察する。

民法、特に契約責任と不法行為責任の接近という問題状況を出発点とし、両責任の区別、そして契約の拘束力とは何を意味するのかをテーマにしている。

開講科目

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博士論文題目