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子どもの権利を守る―子ども虐待防止とは

  • 教育学科

加藤 洋子 教授

社会福祉学 子ども家庭福祉

研究のテーマ

権利擁護の視点から、子どもの安心・安全を考える

研究テーマの内容、研究活動

私の研究テーマは「子どもの権利擁護」です。子どもが健やかに育ち、様々な経験を通して自立に向かっていくためには何が必要かということに関心があります。地域に住んでいる大人たちが、子どもたちに対して何ができるのだろうかということを考えています。

子ども虐待、ひとり親家庭、社会的養護・養育(児童養護施設等、里親)、子どもの貧困について理解を深め、子どもの人権を守るという視点から、子どもと家族の支援について研究を行っています。研究活動として、地域社会で子育てを共同で行うこと、共同養育(アロペアレンティング)についての関心から、保育所・児童養護施設等と連携を取り、子育て支援活動の「子育てカフェ」(会場となる保育所をお借りして遊びとカフェの場を提供)を実施しています。また、児童相談所の子ども虐待実態調査の分析を通して、子ども虐待を深刻化させないための在宅支援の可能性を探っています。たとえば、子育て世帯が、子育てに不安を抱いていたり、子育てにしんどさを感じている場合に、家族ではないけれど、地域の人々が一緒に子どもを育てていくシステムを作っていくことはできないだろうかと思っています。

「子育てカフェ」の場を提供してくださる保育園

研究テーマの意義・面白さ

家族のこと、自分が住んでいる地域のことをあまり意識しないで暮らしていた時期もありました。しかし、人びとが暮らしていく過程で、一人で生きていくことは難しく、色々な人の力を借りて生きていくのではないかと、年齢を重ね、自分の子育てを通して思うようになりました。子どもも若い人も高齢者も協力し合って、地域で暮らしています。困っている人がいたら、その背中に乗った荷物を一緒に持ってもよいのではないでしょうか。一人で持つより何人かで持ったほうが、ずっと楽で、一緒に何かを行うという意味でとても楽しいかもしれません。社会や環境は、色々と変化をしていきます。人びとの価値観・生き方、そして家族の形も多様化しています。家族に関する研究は、その点からも様々な角度からアプローチできる面白さと可能性があります。

高校生や学生へのメッセージ
安心して、安全な生活を送ることを誰もが願っています。社会の様々な事象に対して「こうなったら良いのに・・・」という希望から私は研究に関心を持つようになりました。今、私と一緒に学んでいる学部の学生・大学院の学生も、「きっとこんなシステムや制度があったらいいよね。このような教育や環境があったら嬉しいよね」と考えながら、大学で色々なことに興味を持ち研究を行っています。あなたの興味・関心をさらに大学で広げて、一緒に学びませんか。
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