コード
HF12-01
授業科目
美学・芸術学特講Ⅲ
副題
(ベルリン・サロン(その1))
副専攻
H1
特記事項
担当者
瀬尾 文子
単位
2
期・曜時
前期 木4
対象学年
2・3・4年
学習目標
生活空間に潜在する様々な思想の芽、芸術の芽を、女性ならではの感性を研ぎ澄ませて発見し、周囲の人々との対話を通してそれを一つの文化的な形にまで発展させる術を、ベルリンのサロニエールたちの模範から学ぶ。
授業概要
ベルリンでは1780年以降一世紀以上にわたり、サロン文化が興隆した。女性の開くその茶会には、詩人、哲学者、科学者、神学者、王族、官僚、画家、音楽家、彫刻家等が集まり、水準の高い談話を重ねた。本講は特に重要な三つの文学サロンを採り上げ、その議論を跡付けながら、サロンの果たした文化機能を考察する。
テキスト
必要に応じてプリントを配布。
参考文献・課題図書
ペートラ・ヴィルヘルミー=ドリンガー著『ベルリンサロン』、糟谷理恵子ほか訳、鳥影社、2003年。
『ベルリン・サロン ヘンリエッテ・ヘルツ回想録』、野口薫ほか訳、中央大学出版部、2006年。
受講生への要望
講義の中で話題にのぼった文学作品、芸術作品には、可能な限り直接あたること。
特講Ⅳと合わせて履修することが望ましい。質問、意見はいつでも大歓迎。
評価方法
出席状況と期末試験
授業計画
1.導入(サロンとは)
2.ベルリン史(18世紀末~19世紀前半を中心に)
3.ヘンリエッテ・ヘルツのサロン①啓蒙主義者の夫との対立
4.ヘンリエッテ・ヘルツのサロン②ゲーテとシラーへの敬愛
5.ヘンリエッテ・ヘルツのサロン③Fr. シュレーゲル『ルチンデ』をめぐって
6.ヘンリエッテ・ヘルツのサロン④ルートヴィヒ・ベルネへの影響
7.ラーヘル・レーヴィンのサロン①「屋根裏部屋」のサロン
8.ラーヘル・レーヴィンのサロン②ユダヤ出自の苦悩
9.ラーヘル・レーヴィンのサロン③ゲーテとフィヒテの思想の摂取
10.ラーヘル・レーヴィンのサロン④ルイ・フェルディナント王子との交流
11.エリーザベト・シュテーゲマンのサロン①幽霊譚、妖精物語への熱中
12.エリーザベト・シュテーゲマンのサロン②動物磁気説をめぐる議論
13.エリーザベト・シュテーゲマンのサロン③ロマン主義文学者たちとの交流
14.エリーザベト・シュテーゲマンのサロン④他のサロニエールたちとの交流
15.まとめ
自由記述欄
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