コード GG51-01
授業科目 フランス事情(1)
副題 (フランス現代思想)
副専攻 G1
特記事項
担当者 横田 千晶
単位 2
期・曜時 前期 金4
対象学年 1(B)・2・3・4年

学習目標
 現代のフランスでは、デカルトのコギトを源泉とする近代合理主義の限界を露呈させ近代的な知の枠組みを揺るがす新しい思考が様々な領域で生まれた。そうしたフランス現代思想の問題圏は、現在の世界を考えるうえで重要な問いを提供するものである。「近代」を批判的に考察したフランスの思想家や芸術家の思想・実践をたどることによって、「主体」や「歴史」といった自明に思われる事象の根本的な成立条件を問いながら、現在の危機に対峙する思考力を養っていきたい。
授業概要
 まずデカルトからサルトルまでの近代的な主体観を総括し、その合理主義と人間中心主義がフランス現代思想の中心的批判対象であったことを確認する。つづいて近代的な知を批判したいくつかの思想潮流や主要な思想家の考えをたどり、そこで何が問題となっているのかを議論していく。またフランス的思想の伝統として文学を中心とした芸術も思考対象とする。
テキスト
 適宜プリントを配布する。
参考文献・課題図書
 石田英敬『現代思想の教科書』ちくま学芸文庫、2010年
石井洋二郎『フランス的思考』中公新書、2010年
受講生への要望
 受け身ではなく、自ら考えながら授業に参加してほしい。
評価方法
 平常点(出席、リアクションペーパー)と学期末のレポートによって評価する。
授業計画
1.ガイダンス 現代思想とフランス的思考
2.近代的主体 デカルトからサルトルまで
3.言語学と構造主義(1)ソシュール
4.言語学と構造主義(2)レヴィ=ストロース、バルト
5.構造を超えるもの-テクストと固有名(1) バルト、クリステヴァ
6.構造を超えるもの-テクストと固有名(2) プルースト
7.精神分析とエス(1)フロイト、ラカン
8.精神分析とエス(2)ランボー
9.精神分析とエス(3)ブルトンとシュルレアリスム
10.主体と権力(1)フーコー
11.主体と権力(2)レヴィナス
12.主体と権力(3)アガンベン
13.差延 デリダ
14.生成 ドゥルーズ
15.まとめ
自由記述欄
 

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