コード
DJ25-01
授業科目
博物館学各論2
副題
(博物館資料論(授業計画1~15)
博物館資料保存論(授業計画16~30))
副専攻
特記事項
※博物館関連科目
担当者
澤田 むつ代
単位
4
期・曜時
通年 金4
対象学年
2・3・4年
学習目標
【博物館資料論】
博物館(総合博物館を例として)が保管するさまざまな文化財資料(作品)の収集方法と、それらの分類整理、保管等に関する理論や方法について学び、博物館における収集、保管、展示、調査・研究活動等について理解する。
【博物館資料保存論】
総合博物館における資料の保存方法、展示場の環境および収蔵庫の環境について学び、文化財作品を安全かつ良好な状態で保存・公開するための知識を学ぶ。
授業概要
【博物館資料論】
複数の分野の作品を保管・展示する総合博物館では、文化財作品をどのように収集し、分類して整理しているか、また、資料の整理方法やそれらの活用方法といった博物館の作品収集、調査、公開等の実態を理解する。
【博物館資料保存論】
文化財作品を安全に保管し、後世へ引き継ぐためには文化財作品の現状把握が不可欠で、損傷状況により修理等が必要となる。各分野の修理について、文化財作品の現状を熟知し、修理の立案、修理方法の検討、修理業者の決定といった修理の流れと修理後の報告書作成等について学ぶ。また、文化財作品を貸与または借用する際の梱包と輸送について学ぶ。さらに、博物館の収蔵庫や展示場での安全な保存環境を維持するための方法についても学ぶ。
テキスト
特に定めない。
参考文献・課題図書
必要に応じて適宜紹介する。
受講生への要望
博物館のあまり知られていない内側の活動について講義をするが、それらが博物館の展示や研究活動等に反映されているため、極力博物館のさまざまな分野の展示を見学し、館発行の出版物等にも目を通すようにする。
評価方法
出席と試験によって評価する。
授業計画
1.文化財保護のあゆみ
2.文化財作品の収集方法
3.文化財作品の種類と分類①:絵画関係
4.文化財作品の種類と分類②:書跡関係
5.文化財作品の種類と分類③:歴史資料関係
6.文化財作品の種類と分類④:工芸関係(金工・漆工等)
7.文化財作品の種類と分類⑤:染織関係Ⅰ(上代)
8.文化財作品の種類と分類⑥:染織関係Ⅱ(近世)
9.文化財作品の種類と分類⑦:考古関係
10.文化財作品の種類と分類⑧:法隆寺献納宝物
11.文化財作品の保管:収蔵庫での収納と整理
12.文化財作品の公開:平常陳列、特集陳列、特別展等
13.博物館の調査・研究活動:特別調査、調査概報等の刊行
14.収蔵品目録の作成・刊行、画像の整理と公開
15.【博物館資料論】まとめ、試験
16.文化財作品の現状把握と状態調査:カルテの作成方法
17.文化財作品の修理における理念と実際:応急修理、本格修理
18.文化財作品の修理における理念と実際①:装潢関係Ⅰ(絵画・書跡・歴史資料)
19.文化財作品の修理における理念と実際②:装潢関係Ⅱ(絵画・書跡・歴史資料)
20.文化財作品の修理における理念と実際③:工芸関係(染織Ⅰ)上代裂
21.文化財作品の修理における理念と実際④:工芸関係(染織Ⅱ)服飾品
22.文化財作品の修理における理念と実際⑤:考古関係(土器・金属器等)
23.文化財作品の修理における理念と実際⑥:修理報告書の作成
24.文化財作品の梱包と輸送
25.文化財作品におよぼす温湿度と光の影響
26.博物館における生物被害とIPM、災害防止の方法
27.収蔵庫と展示場における保存環境
28.文化財の保存と活用①:収蔵庫での保存、展覧会等の開催(修理展等)
29.文化財の保存と活用②:収蔵庫での保存、展覧会等の開催(修理展等)
30.【博物館資料保存論】まとめ、試験
自由記述欄
博物館の展示を見学するだけではなく、展示作品がどのように保管、調査され、公開されているかといった博物館の内側を知っていただきたい。
Copyrights 2013 University of the Sacred Heart , Tokyo all rights reserved.
■BACK
■検索システムへ
■TOPへ