コード CD23-01
授業科目 日本語の文法Ⅰ
副題 (日本語の品詞論と形態論)
副専攻 C1
特記事項
担当者 吉田 一彦
単位 2
期・曜時 前期 金4
対象学年 2・3・4年

学習目標
 日本語における狭義の文法(形態論+統語論)を概観する。実際の言語現象を分析し、説明を与え、一般化する方法としての文法学的思考法の基礎を学ぶとともに、こうした方法を使って、あるがままの日本語を観察し特徴を知る能力を開発する。
授業概要
 単語を基本単位とした日本語の形式的特徴を学ぶ。自分自身の日本語使用経験、学校文法、学習した外国語の文法、言語理論の知識などを統合的にとらえなおす。また、品詞分類、活用表作成、新語創作とその試用、表現の慣用性チェックなど、単語の形をとらえるための実習やグループワークを行う。
テキスト
 益岡・田窪(1992)『基礎日本語文法-改訂版-』(くろしお出版)、および、教師の作成する配布資料。
参考文献・課題図書
 「聖心女子大学日本語日本文学科ハンドブックWEB版」に紹介されている文献。個々の項目については授業で紹介。
受講生への要望
 初回欠席者には原則受講を認めない。今年度に限り希望者多数の場合、日本語教員課程履修者を優先し人数制限を行う。日本語を相対化して見られるよう外国語も真剣に学んでほしい。
評価方法
 出席(15%)、予習と授業内容にもとづく課題(25%)、中間レポート(30%)、期末レポート(30%)により評価する。
授業計画
1.ガイダンスと学習活動の紹介
2.文法と文法学の目的
3.文法学的な言語の見方の特徴と意義(言語学的方法)
4.日本語の品詞論1(学校文法の方法)
5.日本語の品詞論2(日本語教育文法の方法)
6.語を分類する基準(他の言語の場合と比較対照)
7.動詞形態論1:動詞の活用と分類
8.動詞形態論2:態(voice)の問題
9.動詞形態論3:敬語に関する諸問題
10.形容詞形態論:(イ)形容詞の活用と分類
11.判定詞形態論1:判定詞の活用と述語形式
12.判定詞形態論2:形容動詞(ナ形容詞)と名詞述語の整理
13.常体(普通体)と敬体(丁寧体)に関する諸問題
14.語の境界と慣用表現の問題
15.学習活動のまとめ
自由記述欄
 文法学というと、文法学者が取り決めた規則をひたすら暗記することを想像する人も多いようですが、実際にはまったく異なります。言語の実際のすがたをありのままにみて、その特徴をつかみ、法則性を発見し、合理的説明を試み、今後どう使われていくか予想する-この点で、たとえば生物学や人類学とよく似ています。毎回、基本的に、授業時間のはじめの3分の2に講義を聴き、残りの3分の1には実習課題を個人やグループでします。

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