コード
CB33-01
授業科目
古典文学研究Ⅲ
副題
(『源氏物語』宇治十帖の仏教的要素をめぐって)
副専攻
C1
特記事項
担当者
原岡 文子
単位
2
期・曜時
後期 月4
対象学年
1(B)・2・3・4年
学習目標
『源氏物語』宇治十帖に現れる仏教的要素について考え、宗教との関わりから『源氏物語』の世界を読み深めることを目指す。
授業概要
『源氏物語』宇治十帖には、仏教が色濃く影を落としている。出生の秘密を胸に、仏道に心を傾ける主人公薫は、同じく仏道に関心の深い八の宮に傾倒し、そこから八の宮の姫君たちとの恋が始発する。その八の宮と薫を結びつけたのは、宇治の阿闍梨という僧侶であった。さらに最も大きな形で立ち現れるのが、『源氏物語』の最後の女主人公浮舟の出家の問題である。浮舟の出家への道筋はどう語られ、それは最終的に救済に結びつくのかどうか。阿闍梨と対比的に考えられることも多い、浮舟を出家に導いた横川僧都の存在も併せ、宇治十帖のさまざまな仏教的要素の意味を受講生とともに考えたい。
テキスト
玉上琢弥訳注『源氏物語』(十)(角川ソフィア文庫)
その他プリントを配布。
参考文献・課題図書
教室で指示する。
受講生への要望
『源氏物語』の全体像に口語訳などで触れておくことが望ましい。
評価方法
筆記試験による。
授業計画
1.導入。
2.『源氏物語』の三部構成説、概要等の説明。ビデオ等の使用。
3.『源氏物語』の主題とその展開。研究史。
4.「橋姫」の仏教的要素1(薫の物語)
5.「橋姫」の仏教的要素2(宇治阿闍梨と八の宮)
6.「椎本」「総角」における阿闍梨。「常不軽」をめぐって。
7.「浮舟」を読む(浮舟の物語)
8.「手習」を読む1(浮舟入水と救出)
9.「手習」を読む2(横川僧都の登場)
10.横川僧都と『源氏物語』の僧侶像。
11.「手習」を読む3(浮舟の出家)
12.「手習」を読む4(出家と手習)
13.「手習」を読む5(浮舟の救済、『竹取物語』)
14.『源氏物語』宇治十帖の仏教的要素。(まとめ)
15.まとめ、質疑応答、筆記試験など。
自由記述欄
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