コード
HB11-01
授業科目
哲学演習Ⅰ
副題
(他者理解と共感)
副専攻
H1
特記事項
担当者
米澤 克夫
単位
4
期・曜時
通年 月4
対象学年
2・3・4年
学習目標
前期は、現代心理学における「心の理論」によって自閉症を理解しょうとするの立場や、現代哲学における他人の心の理解についての認識論、言語行為論、関連性理論、共同性の哲学などの議論を素材にして、他者理解、コミュニケーション、共同性の成立について、学際的に理解することを目的とする。後期は、共感のついての思想を歴史的に概観する。
授業概要
学習目標を実現するために、関連する文献や論文を分担してレジュメを用いた発表を行い、参加者全員で質疑応答、ディスカッションを行う。
テキスト
金沢創『他者の心は存在するか―<他者>から<私>への進化論―』(金子書房)(コピーを用意する)
中山康雄『共同性の現代哲学―心から社会へ―』(勁草書房)(コピーを用意する)
仲島陽一『共感の思想史』(創風社)(コピーを用意する)
参考文献・課題図書
サイモン・バロン・コーエン他編、田原俊司監訳『心の理論』(勁草書房)
小安増生『心の理論ー心を読む心の科学』
金沢創『他人の心を知るということ』(角川ONEテーマ21)
その他は適宜紹介する。
受講生への要望
心理学と哲学の境界領域に属する問題に興味があり、かつ共感について思想史的に理解したい学生の参加を望む。
評価方法
全体的に演習への貢献度とレポー卜によって成績をつける。
授業計画
1.講義の進め方の説明と趣旨の説明と分担の決定
2.『共同性の現代哲学―心から社会へ―』1.心と行為 第一章 志向性と合理的行為者
3.第二章 志向性の心理学としての心の理論説
4.II.言語使用と行為 第三章 言語行為論の検証
5.III.共同の行為と心の共同性 第六章 共同行為とコミュニケーション
6.最近の心の理論の展開(1)
最近の心の理論の展開(2)
7.最近の心の理論の展開(1)
8.『他者の心は存在するか―<他者>から<私>への進化論―』II.モデルから現実へ、現実からモデルへ
9.III.コミュニケーションの推論モデル(1)心の理論、その小史、自閉症と心の理論、言語行為論によるアプローチ、関連性理論、その他
10.III.コミュニケーションの推論モデル(2)情報意図と伝達意図、その他
11.III.コミュニケーションの推論モデル(3)情報意図と伝達意図、その他
12.IV.認識の三つの階層(1)13.IV.認識の三つの階層(2)
13.IV.認識の三つの階層(2)
14.V.「私」の起源
15.総括
16.『共感の思想史』第一日本語における共感、第二章仏教ー慈悲と共感ー
17.第三章儒家思想ー仁と共感ー、第四章アリストテレス―古代ギリシャにおける共感論―
18.第五章原始キリスト教ー慈愛と共感
19.第六章デカルト・ホッブス・スピノザ―近世情念論と共感(1)
20.第六章デカルト・ホッブス・スピノザ―近世情念論と共感(2)
21.第七章ヒュームー共感の心理の仕組み、第八章スミス―市民社会と共感
22.第九章レッシング・カント・シラーードイツ古典美学と共感(1)
23.第九章レッシング・カント・シラーードイツ古典美学と共感(2)
24.第十章ショーペンハウアーー同情の形而上学
25.第十一章フォイエルバッハー共感の疎外と社会変革、第十二章マルクス―共感の疎外と社会変革
26.第十三章ニーチェ、第十四章リップスとフロイトー感情移入と深層心理による共感
27.第十五章シェーラーー価値倫理学ト比較思想論による共感
28.第十六章アレントー同情批判と現代政治思想
29.第十七章共感と現代の諸科学
30.まとめ
自由記述欄
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