コード DJ22-01
授業科目 博物館学各論
副題 (人間と馬の歴史)
副専攻 A1
特記事項
担当者 末崎 真澄
単位 4
期・曜時 通年 火4
対象学年 2・3・4年

学習目標
 古くから人のパートナーとして活躍してきた馬の歴史を紐解いていく時、美術館・博物館・資料館など今に伝わる博物資料を通じて、馬という動物をより理解して欲しい。
授業概要
 人と馬の関わりの歴史は、遥か古代に始まり、東西文明に拡がり、連綿と現代に続いている。人の文明を紐解く時、馬との関係を抜きには語ることが出来ない。それだけ馬は、軍事や産業、競馬などの競技、神事や信仰など生活の中でも密接であった。そうした歴史を東西文明の考古、歴史、美術史の各分野からDVD.パワーポイントなどの映像資料を通して紹介する。
テキスト
 末崎真澄編著「図説・馬の博物誌」(ふくろうの本)河出書房新社 2001年
参考文献・課題図書
 1800円 うまはくブックレットNO6 末崎真澄著「ハミの発明と歴史」 2004年 850円を使用
受講生への要望
 人と馬とのかかわりが、世界史、日本史の中で、どのように発生・発展して行ったか、そして歴史上いかに重要で欠かせなかったかを理解して欲しい。
評価方法
 前後期試験(50%) レポート(25%) 出席(25%)
授業計画
1.旧石器時代と馬   人類と馬との出会い(最新の研究成果)
2.車行・騎行の始まり 古代オリエントの王国と馬
3.草原地帯騎馬遊牧民の騎行・車行  エルミタージュ美術館
4.ギリシャ文明と馬   パルテノンと馬(大英博物館他)
5.エトルリア・ローマ文明と馬 戦車競走(バチカン美術館他)
6.ペルシャの馬産と馬文化 アケメネス朝とササン朝の馬文化
7.アレクサンドロス大王の東方遠征と漢の武帝の西域遠征
8.東アジアの馬文化   ①インド・中国の車行・騎行
9.東アジアの馬文化   ②中国・朝鮮半島の車行・騎行
10.馬のシルクロード   図像にみる天馬伝説
11.ヨーロッパ中世の馬利用 トーナメント(馬上槍試合)ほか
12.英国王室の近衛騎兵  ホースガード
13.世界の馬祭り     イタリア・シェナのパリオの競馬ほか
14.世界の馬術競技    モンゴルのナ―ダムや西洋式競馬の実際
15.馬の美術について   コインやカメオに彫られた馬など
16.日本の在来馬について
17.馬文化の伝来     古代の出土馬具と埴輪馬
18.中世の馬と馬具    源平の戦いから
19.戦国時代から江戸時代の馬利用 戦国時代の騎馬戦を中心に
20.馬と人を結ぶもの   馬具(ハミ・鞍・鐙)
21.伝統馬術ー武家の遊芸 ①流鏑馬・犬追物ほか
22.伝統馬術       ②和式競馬(加茂競馬を中心に)
23.日本美術に見る馬   考古、絵画、工芸資料
24.旅と馬        旧街道に働く馬
25.人が馬に託すもの   絵馬、馬頭観音
26.祭りと馬       ①西日本編
27.祭りと馬       ②東北編
28.日本の近代競馬    幕末から現代の競馬(ダービー)まで
29.馬の博物資料の収集について 出土品から郷土玩具まで
30.まとめ       日本の馬文化の概要と特質
自由記述欄

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