コード
CB37-01
授業科目
古典文学研究Ⅶ
副題
(江戸文学とその思想空間)
副専攻
C1
特記事項
担当者
永田 英理
単位
2
期・曜時
前期 木4
対象学年
1(B)・2・3・4年
学習目標
芭蕉の俳論(すぐれた句を作る方法や、その鑑賞の仕方について論じたもの)などを通して、日本文化において永年培われてきた美意識や、もの(対象)のとらえ方について理解する。
また、江戸時代の人々の考え方や習慣、文化などをふまえたうえで、当時の文学を読む姿勢を身につける。
授業概要
文学作品を鑑賞するにあたっては、その作品が生み出された時代の思想や、当時の文化などについても理解しておく必要がある。そこで、近世文学を読むにあたって必要とされる当時の文学理論や思想について学んでもらう。
本講義では蕉風俳論を中心にみてゆくが、「武士道」や「見立て」など、現在でもたびたび耳にする概念についても改めて考えてみることにしたい。
テキスト
テキストは使用せず、プリントを配布する。
参考文献・課題図書
『新編日本古典文学全集 連歌論集 能楽論集 俳論集』(小学館)など。多数あるので、講義中に随時紹介してゆく。
受講生への要望
「思想」というと難解なイメージがあるかもしれないが、予備知識などはいっさい必要ない。江戸時代の人々の考え方やもののとらえ方を、現代に生きる私たちの感覚や美意識などと引き比べながら楽しんでもらいたい。課題には積極的に取り組むこと。
評価方法
平常点、授業中に出す課題、期末レポートによって評価する。
授業計画
1.近世という時代について(ガイダンス)
2.芭蕉の美意識・芭蕉の俳論とは
3.芭蕉の俳論を読む(作品・作者・読者の関係)
4.芭蕉の俳論を読む(取り合わせ)
5.芭蕉の俳論を読む(物我一如)
6.芭蕉の俳論を読む(不易流行)
7.芭蕉の俳論を読む(余情の美学)
8.武士道の受容(中世の武士道と近世の武士道)
9.西鶴の武家物を読む(武士道について)
10.西鶴の武家物を読む(敵討について)
11.「見立て」という趣向
12.「見立て」と浮世絵
13.儒学のもたらした影響
14.国学の発達
15.まとめ
自由記述欄
授業計画は、講義の進度によって若干変更する可能性がある。
江戸の思想空間について学ぶことは、現代におけるさまざまな事象や文化などについて考えるうえでも参考になることがあるだろう。
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