コード
EE49-01
系列
系列:人間関係
授業科目
ナショナリズムの社会学
副題
(マイノリティ問題から日本のナショナリズムを考える)
副専攻
E1
担当者
明戸 隆浩
単位
2
期・曜時
後期 金2
対象学年
1(B)・2・3・4年
特記事項
学習目標
ナショナリズムをめぐる諸問題についての「正しい」知識を獲得し、それらの問題に対する自分なりの立場を模索する作業を通して、①日常生活や将来の仕事などでナショナリズムに関わる問題が生じた際、それにきちんと対応できる力を身につける。②ナショナリズムに関わる問題を社会全体でどのようにとらえ、それに対してどのような政策や実践を行っていったらよいかについて、的確に判断できる力を身につける。
授業概要
「ナショナリズム」という言葉は、自分が属する「ネーション」(日本語では「国民」あるいは「民族」、「日本人」「アメリカ人」「韓国人」「中国人」などの総称)に対する愛着に基づく思想や運動を指す。ただこうしたナショナリズムは、その社会に住む多くの人々(=マジョリティ)に「当たり前」に共有されているように思われるがゆえに、それがなぜときに大きな問題を引き起こすことがあるのか、うまく理解することが難しい。
そこでこの授業ではまず、日本社会に住むさまざまなマイノリティ(在日コリアン、ニューカマー外国人、アイヌなど)をあえて先に取り上げ、彼/彼女らが置かれている状況を理解する(2~6回)。その上で、そうした状況に対してマジョリティがどのように反応し、そこに彼/彼女らのナショナリズムがどのように反映されているのかについて、具体的なテーマをもとに考えていく(7~15回)。
授業は、基本的に次のような流れで行う。①ナショナリズムに関連する資料を読んだり、映像を見たりする。②資料や映像に対して自分自身が感じたことを書く。③背景となる基礎的な知識についての講義を聴く。④講義をふまえて、あらためて自分自身の考えを書く。なお、参加者の興味関心に応じて、授業計画に若干の変更を加える場合がある。
テキスト
とくに指定せず、授業の際に資料を配布する。
参考文献・課題図書
樽本英樹,2009,『よくわかる国際社会学』ミネルヴァ書房.
他の文献は授業であらためて指示する。
受講生への要望
授業中の発言や小レポートなどを通して、積極的に自分の考えを表現してほしい。ただし、知識の習得も重要。
評価方法
出席(授業中の小レポート):30/100点(2点×15回)
期末レポート:70/100点
授業計画
1.ガイダンスとイントロダクション
2.在日コリアン――映画『GO』から「在日」を考える1
3.在日コリアン――映画『GO』から「在日」を考える2
4.ニューカマー外国人――日本の外国人問題の歴史と現在1
5.ニューカマー外国人――日本の外国人問題の歴史と現在2
6.エスニック・マイノリティとしての「アイヌ」
7.スポーツ・国籍・ナショナリズム――ワールドカップサッカーを中心に
8.国籍とパスポート――「生地主義」と「血統主義」
9.外国人の政治参加とナショナリズム
10.外国人学校とナショナリズム――朝鮮学校無償化適用問題をめぐって
11.排外主義――「外国人は出ていけ」という言説について
12.外国人支援NGO――外国人支援の実践と思想
13.多文化社会日本?――その実現のために必要な政策とは
14.番外編1――EUのスカーフ論争を考える
15.番外編2――アメリカのアファーマティブ・アクションを考える
自由記述欄
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