コード AR34-01
系列 系列:ジェンダー学
授業科目 ジェンダー学6-1
副題 (ジェンダー法学(ジェンダーと法をめぐる諸問題))
副専攻 A2
担当者 谷田川 知恵
単位 2
期・曜時 後期 月2
対象学年 1(A)・2・3・4年
特記事項 ※総合現代教養(指定領域)

学習目標
1.ジェンダーと法をめぐる諸問題を素材として、偏見・思い込み・これまでに身に付けた狭い価値観にとらわれずに、事実を知る。
2.法学には唯一の正解というものは無い。事実を前提に、多角的にかつ徹底的に思考することにより、自らの答を見つける。
授業概要
 ジェンダー法学という学問の名称は新しいものであるが、取り扱う内容は古くから続く法と性差別をめぐる問題であり、20世紀後半から興隆した第2波フェミニズムの成果を引き継いでいる。日本は性差別を禁じた憲法を持ち、女性差別撤廃条約も批准しているが、国民の75%(女性の8割、男性の7割)が「社会全体において男性の方が優遇されている」と感じている。このような国民の意識と法のあり方にはどのような関係があるのか、そもそも法は歴史的に女性をどのように遇してきたのか、現在の法は女性が現実の生活で出会う出来事にどのように対応しているのか(いないのか)…等について、担当者が、法学の知識の無い受講者にも分かりやすく説明する。受講者は、性差別の無い社会を構築するには法はどのようにあるべきなのかを深く考えてほしい。
テキスト
 資料を適宜配布するが、小型の六法(有斐閣『ポケット六法』または三省堂『新六法』)を毎回必ず持参すること。岩波書店『コンパクト六法』はジェンダー法に関する重要法令が収録されていないので不可。初回の講義で六法の使い方を説明する。
参考文献・課題図書
参考書として
 金城清子『ジェンダーの法律学(第2版)』(有斐閣)
 浅倉むつ子監修『導入対話によるジェンダー法学』(不磨書房)
 辻村みよ子『ジェンダーと人権』(日本評論社)
資料集として
 内閣府編『男女共同参画白書』
受講生への要望
 知的好奇心と、講義に真摯に、かつ積極的に取り組む姿勢を持つ者だけが受講すること。
評価方法
 数回のレポートと小テスト、および受講態度で総合的に評価する。また、受講者は講義中に発言を求められるので、つねに自分の意見を考えながら受講しなければならない。レポートでは、自分でとことん調べ、考え抜いた結綸を出すことによって、また、発言では、間違いを恐れず積極的に自分の考えを述べることによって、高い評価を与えられる。
授業計画
1.ジェンダー統計から見える日本と世界
2.近代市民法の成立と女性の排除1
3.近代市民法の成立と女性の排除2
4.女性差別撤廃条約と男女共同参画社会基本法1
5.女性差別撤廃条約と男女共同参画社会基本法2
6.家族と法をめぐる問題1
7.家族と法をめぐる問題2
8.労働・報酬と法をめぐる問題1
9.労働・報酬と法をめぐる問題2
10.暴力と法をめぐる問題(セクシュアルハラスメント)
11.暴力と法をめぐる問題(DV)
12.暴力と法をめぐる問題(性暴力)
13.暴力と法をめぐる問題(買売春)
14.生殖と法をめぐる問題
15.司法におけるジェンダーバイアス
自由記述欄

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