2010 syllabus

コード	HA43-01
系列	系列：哲学・思想史
授業科目	西洋古代・中世哲学史Ⅰ
副題	（人生と幸福を考える）
副専攻	H1

担当者	納富　信留
単位	2
期・曜時	後期　木4
対象学年	1(B)･2・3・4年
特記事項

学習目標

　西洋古代哲学を学ぶ者・興味にある者が、自分で原典（日本語翻訳）を読んで考察できるようになることを目標とする。背景や基礎知識を手に入れ、古代哲学独特のテキストや問題への接し方を身につける。

授業概要

　古代ギリシアに始まった「哲学」（フィロソフィア）は、中世から近現代まで大きく思考の枠組みを規定している。本講義では、プラトンとアリストテレスの古典著作を取り上げ、「生きる／幸福」についてじっくり考えていく。『ニコマコス倫理学』は第１巻を中心に扱う。

テキスト

　プラトン『ゴルギアス』（岩波文庫、加来彰俊訳）、アリストテレス『ニコマコス倫理学』（岩波全集、岩波文庫、京都大学学術出版会他）、納富信留『プラトン』（NHK出版）

参考文献・課題図書

　参考文献は、授業時に紹介する。質問があればアドバイスする。

受講生への要望

　限られた範囲に焦点を絞るので、哲学史としては網羅できない部分がでる。要望があれば取り上げて授業に反映させたい。なお、昨年度までの授業に参加した人でも、内容は異なるので再度の履修が可能。秋学期開講なので、それ以前にギリシア哲学の学び方について質問のある人は、メールにて相談をうける：notomi@z8.keio.jp

評価方法

　出席、授業参加（質問・コメント）、学期始めの小レポートと学期末のレポート提出

授業計画

１．イントロダクション：古代哲学の概要と学び方
２．ソクラテス／プラトン対話篇の読み方
３．プラトン『ゴルギアス』その１
４．プラトン『ゴルギアス』その２
５．プラトン『ゴルギアス』その３
６．プラトン『ゴルギアス』その４
７．プラトン『ゴルギアス』その５
８．アリストテレス『ニコマコス倫理学』第１巻　その１
９．アリストテレス『ニコマコス倫理学』第１巻　その２
10．アリストテレス『ニコマコス倫理学』第１巻　その３
11．アリストテレス『ニコマコス倫理学』第１巻　その４
12．アリストテレス『ニコマコス倫理学』第１０巻
13．人生と幸福について：議論１
14．人生と幸福について：議論２
15．まとめ

自由記述欄

古典ギリシア語の初級をとった人は、すこし訓練すればプラトンなどの原典を読めるようになる。講義ではギリシア語での講読ができないが、希望者にはそのような手ほどきの機会を紹介するので、遠慮なくメールなどで相談してもらいたい。

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