コード EK14-01
系列 系列:人間関係
授業科目 宗教心理学2
副題
副専攻 E1
担当者 葛西 賢太
単位 2
期・曜時 後期 火2
対象学年 2・3・4年
特記事項

学習目標
 他者を理解しようとするとき、私たちは、時間軸にそって、どんな人生を送ってきたのかを知ろうとします(物語的理解)。宗教的個人を理解する作業と、関連理論の学習を通じ、このような理解の長所/短所を明確にすることが目標です。
授業概要
 異国で、また日本国内で、私たちは様々な宗教に出会います。新聞・雑誌、テレビ番組などマスメディアで多く用いられる、宗教的個人のインタビューに注目し、他者を理解する方法について学びます。
テキスト
 野村進『調べる技術・書く技術』講談社現代新書。
 葛西賢太『断酒が作り出す共同性--アルコール依存からの回復を信じる人々』世界思想社。
参考文献・課題図書
 島薗・葛西他『宗教学キーワード』有斐閣。
 アーサー・クラインマン『病いの語り--慢性の病いをめぐる臨床人類学』誠信書房。
 ブロックルマン『インサイド・ストーリー―宗教の再生』玉川大学出版部、1998年。
受講生への要望
 登録にあたり、宗教心理学1の受講をお勧めします。宗教心理学1と2の共通点は、時間軸に沿って人間理解という点です。面接を受ける/行う、他人の相談に乗る、等々、インタビューの技法を活用する機会は多いはずです。
評価方法
 授業参加2割、授業後のコメント2割、期末試験6割の比率で評価します。
授業計画
1.主旨説明 時間軸に沿って語る、時間軸に沿って読む・聞く
2.インタビューの倫理、インタビュー小道具、ノート取り方
3.調査方法 事前調査で図書館利用、調査現場の力学
4.個人と宗教性の発達1(トラウマと転機、Fowler/Gilligan)
5.個人と宗教性の発達2(性と成熟、Freud/Erikson)
6.個人と宗教性の発達3(重要な他者と神、Rizzuto)
7.断酒者にインタビュー1(事前準備)-AAの歴史
8.断酒者にインタビュー2(事前準備)-概要と超越概念
9.断酒者にインタビュー3(本番) ゲストスピーカー
10.断酒者インタビュー振り返り、犯罪被害者インタビュー準備
11.犯罪被害者にインタビュー1(事前準備):オウム事件概要
12.犯罪被害者にインタビュー2(本番):高橋シズヱさん
13.犯罪被害者インタビュー振り返り
14.インタビューを読む:キュブラー=ロス、慢性疾患、死の過程
15.インタビューを読む:キュブラー=ロスと臨死体験
自由記述欄
宗教心理学1(前期開講)も、宗教者のライフヒストリーに注目しますが、1ではいわゆる「三大宗教」の開祖の事例を扱います。二つの科目は独立して評価します。

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