コード DC22-01
系列 系列:日本史
授業科目 日本史演習Ⅱ-2
副題
副専攻
担当者 小原 仁
単位 4
期・曜時 通年 月4
対象学年 3年
特記事項

学習目標
 さまざまな史料や先行研究の探索・読解を通じて充実した卒論を書くための基礎能力を養う。
授業概要
 治承4年(1180)の歳末に平家の焼き討ちに遭った東大寺が、大勧進重源によって再建されてゆく一大プロジェクトに、関係史料を手がかりに迫り、追体験する。わずか四半世紀の短時間だが、中世初期のあらゆる局面が凝縮して見えてくるはずだ。
テキスト
 関係史料をプリントし配布する。
参考文献・課題図書
 適宜紹介する。
受講生への要望
 東大寺の再建を追体験したいと熱心に思う人ならだれでも歓迎。
評価方法
 平常の受講態度(出席・報告・討論など)を基本として総合的に評価する。
授業計画
1.概略説明
2.東大寺が焼けたァ! ― 炎上の第一報
3.   その2  ― 焼け跡からの報告
4.東大寺と興福寺の基礎知識
5.重源って何もの? ― 醍醐寺僧重源
6.   その2 ― 入唐3度
7.   その3 ― 勧進聖の系譜
8.閑話休題 ― 論文を検索し入手しよう
9.大仏鋳造の国際交流 ― 宋人鋳物師陳和卿
10.再鋳の現場のトラブル ― 技術の未熟と日宋鋳物師間摩擦
11.閑話休題 ― 論文を読んでみよう
12.大仏の成った年 ― 文治元年(1185)の重大ニュース
13.開眼師はだれか? ― 後白河院のパフォーマンス
14.ヴィジュアル版重源研究 ― 重源の顔を集める
15.   その2 ― 重源の勧進アイテムを調査する
16.後半の工期説明
17.巨木を求めて ― 大仏殿の巨柱
18.別所の経営 ― 周防国阿弥陀寺
19.   その2 ― 播磨国浄土寺、摂津国渡部別所
20.閑話休題 ― 論文を読んでみよう
21.再建の不如意 ― 地頭の非法、人夫のこと、麻苧のこと
22.鎌倉幕府の支援 ― 頼朝の手紙を読む
23.   その2 ― 佐々木高綱の活躍
24.大仏殿供養の盛儀を多角的に見る ― 東大寺の目、貴族の目
25.   その2 ― 幕府の目、慈円の目
26.奈良仏師の活躍 ― 東大寺の諸像
27.果てて異郷の土となる ― 宋人石工の足跡
28.仁王像はタイムカプセル ― 平成の解体大修理
29.重源の足跡を訪ねて ― 「南無阿弥陀仏作善集」
30.総括
自由記述欄

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