本講義における学習目標は、以下の三点です。 ① Social Science Research (社会科学系の研究)とは何かを理解する。 ② Qualitative Research (定性的研究)とは何か、どのように進めるのかについて概要を学ぶ。 ③ 研究活動に必要な知的基礎スキル(クリティカル・シンキング・論文構築のロジック)を身につける。
授業概要
Social Science(社会科学)は、人間や社会組織をとりまく様々な事象に、観察・分析・考察を基にして客観的な法則性を見いだしていく学問です。社会科学には、数字を用いて分析を伴うQuantitative Research(定量的研究)に対して、Qualitative(定性的)とよばれる研究方法があります。ある特定の課題に対し「なぜか」という問いをたて、その事象に含有されている要素を多角的に考察するため、インタビューやparticipant observation(参与観察)、content analysis(文書や映像の内容分析)といった様々な手法をもちいて調査を行う研究活動をさします。
講義をよりよく理解するための参考書としては、以下の文献をお勧めします。 ● G.キング・R.O.コへイン・ S.ヴァーバ(共著)、真淵勝(監訳)『社会科学のリサーチ・デザイン 定性的研究における科学的推論』勁草書房 ● Joseph A. Maxwell, 『Qualitative Research Design: An Interactive Approach (Second Edition)』(Applied Social Research Methods Series Volume 41), Sage Publications