2009 syllabus

コード	WL86-01
系列	英語英文学専攻(修士課程)
授業科目	現代作品研究Ⅰ－２
副題	（イギリス小説と他者表象）
副専攻

担当者	中川　僚子
単位	2
期・曜時	後期　火2
対象学年	学部4年生も可
特記事項

学習目標

　キプリングの小説Kimにおける他者表象を追究する。エドワード・サイード『文化と帝国主義』における『少年キム』論を参照しつつ、風土、慣習、人間などの他者表象から、矛盾に満ちたキプリングの文学性を考察する。

授業概要

　Kimにおける他者表象に注目し、前期同様、キプリングのテクストの二重構造を綿密な読みによって明らかにする。相矛盾する複層性こそ、この作家の特質であるが、評論も交えつつその魅力を読み解きたい。発表と討論を中心とする。

テキスト

　Rudyard Kipling, Kim, Oxford World's Classics, 2008.

参考文献・課題図書

　Edward Said, Culture and Imperialism, 1994.
　その他、適宜紹介する。

受講生への要望

　予習としての原文精読と討論への積極的参加。

評価方法

　出席、授業への積極的参加、期末レポートで総合的に評価。

授業計画

１．Kimと同時代冒険ロマンス (1)
２．Kimと同時代冒険ロマンス (2)
３．Kimの宗教的多層性
４．人種の壁・カースト制
５．Jean Rhys, "The Day They Burnt the Books"
６．「よきオリエンタリスト」とは
７．Edward Said, Culture and Imperialism (1)
８．Edward Said, Culture and Imperialism (2)
９．サイードの批判的考察 (1)
10．サイードの批判的考察 (2)
11．Kimと『西遊記』 (1)
12．Kimと『西遊記』 (2)
13．キプリングの日本幻想 (1)
14．キプリングの日本幻想 (2)
15．まとめと討論

自由記述欄

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