コード HA43-01
系列 系列:哲学・思想史
授業科目 西洋古代・中世哲学史Ⅰ
副題 (プラトン哲学とその伝統)
副専攻 H1
担当者 納富 信留
単位 2
期・曜時 後期 木4
対象学年 1(B)・2・3・4年
特記事項

学習目標
 西洋古代哲学を学ぶ者・興味にある者が、自分で原典(日本語翻訳)を読んで考察できるようになることを目標とする。背景や基礎知識を手に入れ、古代哲学独特のテキストへの接し方を身につける。
授業概要
 古代ギリシアに始まった「哲学」(フィロソフィア)は、中世から近現代まで大きく思考の枠組みを規定している。本講義では、ソクラテスとプラトンに始まる「魂の配慮」について、プラトン対話篇を具体的に読み解くことで考えていく。アリストテレスや古代後期プロティノスの著作も取り上げていく。
テキスト
 プラトン『ソクラテスの弁明』(講談社学術文庫、三嶋輝夫訳を定本とする:岩波文庫版は用いないこと)、『パイドン』(岩波文庫の岩田靖夫訳をテキストにするが、岩波全集版の松永雄二訳を使えればなおよい)、他のテキストは授業時に指示する
参考文献・課題図書
 納富信留『プラトン』(NHK出版)を読んでの小レポートを最初の課題とする。他に『哲学者の誕生』(ちくま新書)を入門書として各自読んでおくとよい。他の参考文献は、質問があればアドバイスする。
受講生への要望
 本年度は、主に3人の哲学者に焦点をあててじっくり扱うので、哲学史としては網羅できない部分がでる。要望があれば取り上げて授業に反映させる。なお、2008年度の授業に参加した人でも、内容は異なるので再度の履修が可能。秋学期開講なので、それ以前にギリシア哲学の学び方について質問のある人は、メールにて相談をうける:notomi@z8.keio.jp
評価方法
 出席、授業参加(質問・コメント)、学期始めの小レポートと学期末のレポート提出
授業計画
1.イントロダクション:古代哲学の概要と学び方
2.ソクラテス/プラトン対話篇の読み方
3.プラトン『ソクラテスの弁明』その1
4.プラトン『ソクラテスの弁明』その2
5.プラトン『ソクラテスの弁明』その3
6.プラトン『パイドン』その1
7.プラトン『パイドン』その2
8.プラトン『パイドン』その3
9.アリストテレス その1
10.アリストテレス その2
11.アリストテレス その3
12.プロティノス その1
13.プロティノス その2
14.プロティノス その3
15.まとめ
自由記述欄
古典ギリシア語の初級をとった人は、すこし訓練すればプラトンなどの原典を読めるようになる。講義ではギリシア語での講読ができないが、希望者にはそのような手ほどきの機会を紹介するので、遠慮なくメールなどで相談してもらいたい。

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