コード
DB41-01
系列
系列:日本史
授業科目
日本中世史Ⅰ
副題
副専攻
D1
担当者
小原 仁
単位
4
期・曜時
通年 木3
対象学年
2・3・4年
特記事項
学習目標
日本古代~中世文化の特質について理解させる。
授業概要
古代~中世の文化史上・宗教史上の問題に、それを象徴的に示す言葉を手がかりとして迫っていく。そのために配布資料を受講者諸君とともに読み、解釈しながら考えていく。
テキスト
特に使用しない。プリントを配布する。
参考文献・課題図書
・大山誠一『〈聖徳太子〉の誕生』(吉川弘文館、1999)
・吉村武彦『聖徳太子』(岩波新書、岩波書店、2002)
・坂本太郎『聖徳太子』(人物叢書、吉川弘文館、1979)
・小原仁『文人貴族の系譜』(吉川弘文館、1986)
・速水侑『源信』(人物叢書、吉川弘文館、1988)
・小原仁『源信』(ミネルヴァ書房、2006)
・その他適宜紹介する。
受講生への要望
講義内容に関心のある学生ならだれでも歓迎するが、受講態度に自信のない人は切にご遠慮願いたい。
評価方法
平常の受講態度と学期末試験により総合的に評価する。
授業計画
1.講義の概略説明
2.「篤く三宝を敬へ。三宝とは仏法僧なり」(聖徳太子「十七条憲法」)
3.「それ天下の富を有つものは朕なり」(聖武天皇「大仏建立詔」)
4.「文章は経国の大業、不朽の盛事なり」(『凌雲集』序〈『文選』巻五十二魏文帝「典論」〉)
5.「摂政関白は、必しも漢才候はねども、やまとだましひだにかしこくおはしまさば、天下はまつりごたせ給ひなん」(中原師元『中外抄』下)
6.「意に平均を用ゐて好悪に由ることなかれ。能く喜怒を慎みて色に形すことなかれ」(宇多天皇「寛平御遺戒」)
7.「世の中を何に譬へむ朝開き漕ぎ去にし船の跡なきごとし」(沙弥満誓『万葉集』巻第三)
8.「龍女は仏に成りにけり、などか我等もならざらん、五障の雲こそ厚くとも、如来月輪隠されじ」(『梁塵秘抄』巻2雑法文歌)
9.「それ往生極楽の教行は濁世末代の目足なり」(源信『往生要集』序)
10.「いま冀わくは永く神身を離れんがため三宝に帰依せんと欲す」(『多度神宮寺資財帳』)
11.「熊野へ参らむと思へども、徒歩より参れば道遠し、…空より参らむ、羽賜べ若王子」(『梁塵秘抄』巻2四句神歌神分)
12.「賀茂川の水、双六の賽、山法師、是ぞ我が心にかなはぬもの」(『平家物語』巻1「願立の事」)
13.「受領ハ倒ル所ニ土ヲ掴め」(『今昔物語』巻28「信濃守藤原陳忠、落入御坂語第三十八」)
14.「都て猿楽の態、嗚呼の詞は、腸を断ち頤を解かずといふことなきなり」(藤原明衡「新猿楽記」)
15.「念仏を信ぜん人は、…唯一向に念仏すべし」(法然「一枚起請文」)
16.「善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」(親鸞〈唯円〉『歎異抄』)
17.「努力学人一事を専らにすべし」(道元〈懐奘〉『正法眼蔵随聞記』)
18.「されば、日本一切の女人は、…法華経にだにも女人成仏許されなば、なにかくるしかるべき」(日蓮「千日尼御前御返事」)
19.「年ニソヘ日ニソヘテハ、物ノ道理ヲノミ思ツヾケテ、…世中モヒサシクミテ侍レバ、…」(慈円『愚管抄』)
20.「人王八十六代の時、東夷来りて泥王国を取る。…賢王の治世三十年、しかる後、空より獼猴・狗、人類を喰らふべし、と云々」(藤原定家『明月記』所引聖徳太子未来記
21.「比良山の大天狗、二十一歳の女人に託きて云はく、…」(慶政「比良山古人霊託」)
22.「若し向後不道の輩邪見の類有らば…現世には白癩黒癩の身を受け、後生には無間地獄の底に堕ち、…」(「阿弥陀寺文書」)
23.「いかに梶原殿、この河は西国一の大河ぞや、腹帯の延びて見えさうぞ。しめ給へ」(『平家物語』巻9、宇治川の事)
24.「いまだ老年に及ばず、さしたる病悩なく、御免を蒙らずして左右なく出家せしめ、なほ所領を知行の事、はなはだ自由の所行なり」(「鎌倉幕府追加法」)
25.「便を喜びて申し候。…又、針少し賜(た)び候へ。この便にても候へ。御文の中に入れて賜ぶべく候」(「恵信尼消息」)
26.「此の頃京に流行るもの…」(「二条河原の落書」)
27.「一引き引きては千僧供養、二引き引いては万僧供養、えいさらえいと、引くほどに、百に余りて六つのとき、…」(説経節「さんせう太夫」)
28.「世上乱逆追討耳に満つといへども、これを注さず。紅旗征戎、吾が事にあらず」(『明月記』)
29.「ただ、かへすがへす、初心忘るべからず」(世阿弥『風姿花伝』)
30.総括
自由記述欄
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