コード MA13-01
系列 系列:I. English Studies
授業科目 英語史
副題 (現代英語の語彙、文法、意味をさかのぼる)
副専攻
担当者 中村 幸一
単位 4
期・曜時 通年 金2
対象学年 2・3・4年
特記事項

授業概要
 英文テクストの大意を把握しながら、適宜説明を加えつつ古英語より初期近代英語に至る英語の歴史を概観します。こちらからの一方的な講義ではなく諸君が自発的に文の論理関係を考え、また自ら取り組む練習問題等を含む授業にしたいと思います。なるべく直接原典や写本にふれる機会をつくります。
課題・評価
 年2回の試験と、間奏曲的レポート数回の質を総合して評価します。毎回出席はとりますが、ただ出ていればよいわけではありません:試験の点数がもっとも重要だと考えてください:だからといって、出なくてもよいということではありません。
テキスト
 Jonathan Culpeper, History of English, 2nd Edition (Routledge).
参考文献
 中島文雄『英語発達史』(岩波全書)は高度ですが便利です。最もやさしいものに渡部昇一『講談・英語の歴史』(PHP新書)があります。トゥールとして『英語語源辞典』(研究社)は常に参照するとよいとおもいます。
受講生への要望
 辞書をよく引いて正確に英文を読んで下さい。英語のほか、フランス語・ドイツ語・イタリア語などのインド・ヨーロッパ語を最低1つは知っていないと授業が分かりにくい可能性があります。英語の歴史は外来語とのせめぎあいで、どうしてもヨーロッパ語に授業でふれないわけにはいかないからです。
授業計画
前期
1序
2英国の地名に見る英語の起源
3印欧語・印欧語族
4アングル族・サクソン族・ジュート族の移住
5古ノルド語とデーンロー
6古英語・中期英語・初期近代英語
7『アングロサクソン年代記』
8綴字と言語音
9文字・アルファベット
10大母音推移 Great Vowel Shift
11借用語-古ノルド語、ラテン語
12借用語-フランス語、ギリシャ語
13抽象語彙と日常語彙
14造語法-接頭辞、接尾辞、逆成、合成
15造語法-混成、転換、頭文字語

後期
1意味とは(1)
2意味とは(2)
3意味の変化-語源的意味、特殊化
4意味の変化-一般化、向上・悪化、隠喩
5文法の変化-古英語より近代英語に到る名詞(1):性・数・格
6文法の変化-古英語より近代英語に到る名詞(2):SVO 言語/ SOV言語
7文法の変化-古英語より近代英語に到る名詞(3):社会言語学的アプローチ、語用論
8文法の変化-古英語より近代英語に到る動詞(1):屈折、助動詞、法助動詞
9文法の変化-古英語より近代英語に到る動詞(2):強変化動詞・弱変化動詞
10文法の変化-古英語より近代英語に到る動詞(3):迂言的 doの起源
11古英語から中期英語に到る地域方言
12近代英語から現代英語に到る地域方言、階級方言
13標準化-Chancery Standard, RP(Received Pronunciation)
14英国以外の英語
15総括

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