コード RB37-01
系列 系列:教職専門科目
授業科目 社会科教育法2
副題
副専攻
担当者 大橋 幸泰
単位 2
期・曜時 前期 水1
対象学年 2・3年
特記事項

授業概要
 教科教育法というと高等学校や中学校における授業の技術論を想定しがちだが、授業の内容を無視した技術論をいくら積み重ねてもよい授業をつくることはできない。本講義は、教育と研究は不可分の関係にあるという前提のもとで、社会科系教員が授業を担当する際の基本姿勢を学ぶ。あわせて、「社会・地理歴史科教育法」「社会・公民科教育法」への導入編として位置づける。昨年度開講の「社会科教育法1」では、社会科教育と密接に関係する国民国家の矛盾を理解するため、沖縄・アイヌ・ジェンダーなど具体的諸問題を扱ったが、本年度開講の「社会科教育法2」では、やや理念的な問題を取り上げる。ここでも主な材料を日本史に求めるが、日本史と世界史・地理の間はもとより、中学校社会科の歴史分野・地理分野と公民分野の間、および高等学校の地理歴史科と公民科の間にも、明確なすみ分けはない。教科内容はもちろんだが、広く社会科系教員の役割と責任についても考える講義にしたい。
課題・評価
 レポート・試験による総合評価。レポート・試験が合格水準に達していても、出席が極端に少ない場合は不可とする。
テキスト
 特に指定しない。
参考文献
 青木美智男・木村茂光編『教員になる人のための日本史』(新人物往来社、1998年)
 鹿野政直『歴史を学ぶこと』(岩波書店、岩波高校生セミナー1、1998年)
 歴史教育者協議会編『歴史地理教育』(月刊)
 そのほか、研究者が書いた日本史の通史など、適宜、必要に応じて講義中に紹介する。
受講生への要望
 講義者(大橋)と受講者との緊張感を保つため、毎回、講義記録を求める。また、本講義は教員免許を取得するための教職科目であるが、教員という立場のみならず世界市民(地球市民)の一員として、私たちはいま何が求められているのか、という問題意識をもって受講してほしい。
授業計画
 前半は、社会科教育の歴史を概観した上で、歴史教育と歴史研究の関係、歴史教科書・歴史教育を取り巻く諸問題、などを講義する。特に、授業を組み立てる際、何を基軸とするべきか、現代歴史学で議論となっている論点を念頭に、日本史を材料に言及してみたい。後半は、前半の講義をふまえて、受講者に実際に中学校歴史(または、高等学校日本史)の授業1時限分の学習指導案を作成してもらい、発表を求める。その発表をもとにした受講者全員による議論から、授業を組み立てる際の注意点を学んでほしい。
1 ガイダンス
2 社会科の成り立ち
3 歴史研究と歴史教育
4 学習指導案の作成
5 歴史研究の現在―国民国家論
6 歴史教育の現在(1)―教科書と授業
7 歴史教育の現在(2)―歴史用語と教科書叙述
8 学習指導案の発表(1)
9 学習指導案の発表(2)
10 学習指導案の発表(3)
11 総括
12 教場試験
 なお、レジュメを以下に公表する。
 http://www.f.waseda.jp/yohashi/

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