コード
MG24-01
系列
系列:I. English Studies
授業科目
英米文学特講7-2
副題
(沈黙の怪物:『ドラキュラ』を読む)
副専攻
M2
担当者
桃尾 美佳
単位
2
期・曜時
後期 月4
対象学年
3・4年
特記事項
授業概要
Bram Stokerによる小説
Dracula
を題材として、小説と社会の相互関係を読み解き、フィクションの可能性をさぐることを目指す。
課題・評価
期末レポートと平常点(授業への出席・授業態度など)。
テキスト
Dracula: Authoritative Text Contexts Reviews and Reactions Dramatic and Film Variations Criticism
(Norton Critical Editions)
Bram Stoker (著), Nina Auerbach (編集), David J. Skal (編集)
W W Norton & Co Inc (1997/01)
参考文献
授業中に指示。
受講生への要望
特になし。
前期に出ていない者は、小説前半の内容を各自確認しておくこと。
授業計画
本作品はあまりにも有名な恐怖小説の古典であり、スリリングな展開やおどろおどろしい怪奇の世界の描出に優れた長編として、多くの読者の支持を獲得してきた。ドラキュラ伯爵といえばこどもでも知っている怪物の代名詞となっている。吸血行為によって増殖する異形の怪物に対する恐怖と感心は、時代や地域を越えて共有されているともいえよう。では何故我々は吸血鬼に恐怖を感じるのか?作品が生まれた時代と社会が、吸血鬼と言う怪物の表彰にどのように関係しているのかを多角的に捉えながら、「怪物」の概念が生み出される構造を探り、さらにそうして誕生した「怪物」的小説が後に続く文学の潮流にどのような影響を与えたのかを考察する。
後期には後半の紹介、部分的精読とともに、代表的な批評研究の紹介を行う。講義の内容は主題ごとに区切りがあるので、前期に出席していない者でも問題はないが、その場合は各自で小説前半の内容を理解しておくことが求められる。ひきつづき、血液・病気・感染・食物・地図・旅行・書物などのキーワードを巡る言説、コロニアリズム、オリエンタリズム、外国人恐怖等の観点、科学的合理主義や女性の台頭などの時代背景に目を配りながら、「怪物」の正体に迫ってみたい。
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