2007 syllabus

コード	EE46-01
系列	系列：人間関係
授業科目	現代社会と法
副題	（福祉国家からリスク社会へ）
副専攻	E1

担当者	森　謙二
単位	2
期・曜時	前期　水2
対象学年	1(B)･2･3･4年
特記事項

授業概要

　私たちの社会が現在どのように変貌しようとしているのか、この問題を「法のあり方」を通じて考えていきたいと思います。現代の変化は戦後の日本型市民社会・日本型家族の崩壊と密接につながっていますので、戦後日本社会がどのような社会であったかを考えながら講義を進めたいと思います。

課題・評価

　授業中に、出席をかねて小レポートを書いてもらうことがあります。試験はノート持ち込み可（コピーは不可）にしますので、ノートの整理を心がけてください。

テキスト

　家族については、清水浩昭・森謙二・岩上真珠・山田昌弘編『家族革命』（弘文堂）を使います。その他に関しては、レジュメを配布したいと思います。

参考文献

　テーマに即して、参考文献を指摘します。

受講生への要望

　講義の大枠を理解した上で、自分で考えること、構想力を持つことを期待したいと思います。

授業計画

　今、法のあり方が大きく変動しようとしています。一つは、法化社会ということばに代表されるように、社会(特に企業)に対して法令遵守（compliance）が求められ、個々人に対しては法的素養が求められるようになってきました。法化社会がこれからどのように展開するかは、まだはっきりしておりませんが、法や法学教育のあり方に大きな変化を与えることになるでしょう。
法のあり方が大きく変動している問題を、戦後日本の歴史のなかに位置づけながら話を進めたいと考えています。私たちは、戦後の民主化のなかで多くの自由を手に入れましたが、その代わりに多くのリスクをかかえての生活になっています。たとえば「不二家」事件がなぜこれほどの問題になるのか、身近な問題から考えて、話を広げていきたいと思います。
取り上げたいテーマは次の通りです。
(1) 自由（自己決定）と権利‐市民社会の仕組みと法のあ
　　り方
(2) 憲法と日本の安全保障
(3) 終身雇用制の崩壊と雇用環境の変化‐福祉国家からリ
　　スク社会へ
(4) 家族機能の解除と「家族の個人化」現象
(5) 商品化する＜いのち＞ -- 生殖・身体・死

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