2007 syllabus

コード	CC41-01
系列	系列：日本文学
授業科目	近代文学演習Ⅰ
副題	（森鴎外の歴史小説）
副専攻	C1

担当者	大塚　美保
単位	4
期・曜時	通年　火2
対象学年	2･3･4年
特記事項

授業概要

　歴史上の人物・事件や、古典文学にもとづいて作られた歴史小説は、いくつもの時代、何人もの書き手の声が折り重なった地層のような世界です。一見堅苦しそうな外見の奥に、豊かな謎解きの楽しみが隠れています。
　そのような世界を解きほぐしながら、小説研究のための基本的な方法を身につけて行きましょう。今年度は近代歴史小説の古典とも言える森鴎外作品を取り上げます。

課題・評価

　研究発表、討論への参加、提出物、出席による。

テキスト

　森鴎外『山椒大夫・高瀬舟・阿部一族』（角川文庫クラシックス）

参考文献

　『鴎外歴史文学集』第２～４巻（岩波書店）。その他、授業内で紹介。

受講生への要望

　この科目の受講希望者は事前に研究室で所定の手続きを済ませること。また、第１回の授業に必ず出席のこと。

授業計画

　各受講者は前期と後期それぞれに研究発表を担当する。

《前期》
「山椒大夫」について、以下の作業を分担して実践し、歴史小説の基本的な研究方法を学ぶ。
　１．作者と作品に関する基本的情報を得る
　２．典拠と比較する
　３．同一作者の他の著述を参照する
　４．注釈をつける
　５．本文の分析
　６．先行研究を参照する
また、溝口健二監督の映画「山椒大夫」を鑑賞する予定。

《後期》
　前期に身につけた研究方法を応用してグループ発表を行う。取り上げる予定の作品は以下のとおり。
　「佐橋甚五郎」　　「ぢいさんばあさん」
　「最後の一句」　　「高瀬舟」
　「寒山拾得」
　

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