コード CB32-01
系列 系列:日本文学
授業科目 古典文学研究Ⅱ
副題 (斎藤茂吉と万葉集)
副専攻 C1
担当者 品田 悦一
単位 2
期・曜時 後期 火2
対象学年 2・3・4年
特記事項

授業概要
 近代短歌史上の巨人とも評される斎藤茂吉の生涯を、国民の創成・古典の発明という視点からたどり直す。茂吉
の歌業は「万葉の伝統に近代の精神を盛った」と概括されることが多い。「伝統」なるものの正体を見誤ったところから来るこの偏見を斥けつつ、茂吉像の一新を図りたい。
課題・評価
 成績評価は定期試験と1~2回の小レポートで行なう予定。受講生の人数が少ない場合には試験をレポートに切り換えるかもしれない。
テキスト
 「私選茂吉秀歌」(約500首)を印刷配布する。
参考文献
 品田悦一『万葉集の発明 国民国家と文化装置としての古典』(新曜社)。他は随時紹介する。
受講生への要望
 「死にたまふ母」その他について過去に教科書で習った知識を、いったんご破算にして臨んで欲しい。
授業計画
(1)導入。『万葉集』の近代と茂吉の経歴。
(2)子規の系譜―左千夫・赤彦・茂吉・文明。
(3)アララギ内紛と万葉離れ―明治末期における転機。
(4)『赤光』の方法―「万葉調」の詩的効果。
(5)アララギの全国制覇と大正期の茂吉―『赤光』の行 き詰まりと沈滞。
(6)国民歌人の誕生―昭和初期の万葉ブームとアララギ 総帥としての茂吉。
(7)稀代の奇書『柿本人麿』。
(8)『万葉集』の戦中と戦後―『万葉秀歌』はいかにし て名著となったか。
(9)まとめ。

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