2006 授業計画(抜粋)

コード MA34-01
系列 系列:I. English Studies
授業科目 英文学史概説1 A
副題  
副専攻 英語英文学副専攻 英米文学分野
担当者 扶瀬 幹生
単位 2
期・曜時 前期 月4
対象学年 1(A)・2年
特記事項  

授業概要
 「三つの柱」を構える本学英文科生全員の必修科目として、狭義の英文学の通史的概観や名作ガイドにとどまることなく、英文学を含めた広義の英語によるメディア・コミュニケーションに関わる視野と知見を時間的・空間的に拡げていきたい。受講者各自が「忘れがたいこと」「無視できないこと」を自ら発見し、ためらわず自分の言葉で語る能力の開発に主眼を置く。
課題・評価
 出席、課題(オンラインクイズと発見報告)、期末試験
テキスト
 Waldo Clarke, A Short History of English Literature およびハンドアウト
参考文献
GALE: Literature Resource Center (オンライン、学内限定)
A Web Companion to the Norton Anthology of English Literature (オンライン)
Bloomsbury Dictionary of English Literature (オンライン)
・ロバート・イーグルストン著/川口喬一訳『「英文学」とは何か--新しい知の構築のために』(2003)
受講生への要望
 受講者に期待されるのは、はじめから一様に「記憶」されるべきものとして用意された「英文学史」の習得ではなく、英文学史に因む受講者各自の「発見史」を自分の手で織り上げていくことである。
授業計画
 教科書はイギリス人の手になる「英文学史」の記述で、きわめて穏健な通史をそれなりに魅力的に語っている。日本の英文学者による丁寧な注釈が別冊としてついているのも面白い。
・まずはこのテキストの毎回の範囲を予習してきてもらい、(歴史は暗記ではないとは言え)英文科の学生として知っていなければ恥ずかしいような常識的な事項については、テキストに準拠して用意したオンラインのクイズで事前に練習しておいてもらう。(各自の練習状況は自動的にログに記録)
・授業は3週を1サイクルとして4サイクル行う。
・各サイクルの1-2週目は、テキストの記述に沿って著者の語る「英文学史」にじっくり耳を傾けるととともに、テキストの「行間」に活発に好奇心を働かせることによって、紙面の制約や著者の歴史観等が原因であえて書かれていないことに、発見し語るに値するような問題が隠れていないか検討してみるよう注意を促す。そのために、狭義の「イギリス」「文学」に話題を限定せず、さまざまな関連領域に自在に視界が開けるよう配慮したい。
・第3週目は学生自身の発見報告の時間。1-2週目にハンドアウトとして配布する作品等の抜粋、ないし独自に見つけ出した資料に即して、各自の思うところを自由に報告し意見交換しあう。
各サイクルの時代区分は大体つぎのようになる:
1-3週: 先史から中世
4-6週: ルネサンス
7-9週: 17世紀半ば-18世紀末
10-12週: 18世紀末-19世紀始め

University of the Sacred Heart, Tokyo