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コード DF11-01
系列 系列:西洋史
授業科目 古代ローマ史
副題 ローマ帝国とキリスト教
担当者 島 創平
期間・単位 通年 4
曜日・時間 金2
対象学年 2・3・4
特記事項 再履修可、他専攻生も履修可

授業概要
 ローマ社会における初期キリスト教の具体像について、前期は成立期のキリスト教の歴史的背景としての初期ローマ帝国の歴史について、後期はキリスト教と当時の社会の社会観、倫理道徳観等の比較を通じて、キリスト教の見解は当時の社会一般の見解とどう異なっていたか(或いは共通していたか)といった問題について考えていきたい。
課題・評価
 出席状況と前・後期試験
テキスト
 授業時にプリント資料を配布する。
参考文献
 島 創平『初期キリスト教とローマ社会』新教出版社、2001年、1800円
 松本宣郎『ガリラヤからローマへ―地中海世界をかえたキリスト教徒』山川出版社、1994年、2700円
受講生への要望
 真面目に出席して下さい。

授業計画
 「ローマ帝国とキリスト教」というタイトルから直ちに想起されるのは、キリスト教徒迫害の問題であろう。通説では、キリスト教徒はローマ皇帝礼拝を拒んだため、「暴君ネロ」をはじめ、歴代のローマ皇帝により残酷に迫害されたといわれる。こうした通説は果たして正しいものなのだろうか。また初期キリスト教の考えは当時の社会にあって、どのくらい独自なものだったのだろうか。このような問題について考えていきたい。

・授業計画―以下のようなテーマについて検討する。
I.前期:歴史的背景と通説の再検討
 (1)初期キリスト教の宗教的背景―ヘレニズム諸宗教の特質と傾向
 (2)初期キリスト教の歴史的背景―ローマ元首政の特質
 (3)「暴君ネロ」の再検討
 (4)キリスト教徒迫害と皇帝礼拝の再検討
II.後期:キリスト教と社会
 (5)キリスト教と奴隷制
 (6)キリスト教と性倫理
 (7)キリスト教の女性観
 (8)キリスト教のローマ帝国観
 1つのテーマに約2〜3回の講義を当てたい。またテーマの順序は大体上述した通りの予定であるが、特に後期は変更もあり得る。



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