授業概要 |
舞台を過去の世界に設定したミステリは数多い。こうした作品の中には歴史的に不正確なものも少なくないが、過去の世界に眼を向けさせてくれるという点では、概説書よりもはるかに興味深く読むことができる。この演習ではそうした作品をいくつか取り上げ、作品の歴史的背景を調べることによって、過去の世界に遊ぶ手がかりにしたい。 |
課題・評価 |
普段の授業への参加状況、期末レポートなどを総合的に評価する。 |
テキスト |
最初の授業で指示する。 |
参考文献 |
授業中に指示する。 |
受講生への要望 |
できればミステリが好きな人の参加を希望する。授業で取り上げる作品は、必ず全員が読んでくること。 |
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授業計画 |
最初の授業で、取り上げる作品の候補をいくつかあげる。演習参加希望者の中で話し合って、どの作品をどのような順序で検討するかを決めたい。現在、候補として、以下の作品を考えているが、演習参加者の中で他に希望があれば、それも考慮に入れたい。
エリス・ピーターズ『修道士カドフェル』社会思想社 コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』早川書房 ユベール・ド・マクシミー『赤の文書』白水社 ジョセフィン・テイ『時の娘』早川書房 カレン・ハーパー『毒の庭』早川書房 デボラ・モガー『チューリップ熱』白水社 デイヴィッド・リス『紙の迷宮』早川書房 ディクスン・カー『エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件』国書刊行会 P.D.ジェイムズ他『ラトクリフ街道の殺人』国書刊行会
ミステリというジャンルの性格上、英米の作家に偏るのは避けられない。ただしこのジャンルの最高傑作はウンベルト・エーコ『薔薇の名前』だと思う。参加者が挑戦してみたいということであれば、考えたい。 |
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