中川 僚子 英語英文学科 教授
※中川先生の画像(上)は、ウィリアム・モリスゆかりのレッドハウス(ロンドン郊外)を訪れた時のもの(2017年夏)

著書 『日常の相貌――イギリス小説を読む』(単著)水声社
『フランケンシュタイン』(共編著)ミネルヴァ書房
『〈食〉で読むイギリス小説 ― 欲望の変容』(共編著)ミネルヴァ書房
『〈インテリア〉で読むイギリス小説 ― 空間の変容』(共編著)ミネルヴァ書房
『旅するイギリス小説 ―移動の想像力』(共編著)ミネルヴァ書房
『カズオ・イシグロの世界』(共著)水声社
『〈交感〉自然・環境に呼応する心』(共著)ミネルヴァ書房
『旅にとり憑かれたイギリス人』(共著)ミネルヴァ書房
『<日本幻想> 表象と反表象の比較文化論』(共著)ミネルヴァ書房
『文学から考える環境: エコクリティシズムガイドブック』(共著)勉誠出版
『英語文学事典』(共著)ミネルヴァ書房
『イギリス文化55のキーワード』(共著)ミネルヴァ書房
『ラブレターを読む: 愛の領分』(共著)大修館書店
『ロレンス鑑賞事典』(共著)彩流社
『D. H. ロレンスと現代』(共著)国書刊行会
『誘惑するイギリス』(共著)大修館書店

中川先生のおすすめ

『長岡輝子、宮沢賢治を読む』CDブック 全8巻
著者:宮沢賢治
朗読:長岡 輝子
出版社:草思社

盛岡市出身のベテラン女優による賢治作品の朗読。オーケストラのさえないチェロ奏者ゴーシュのもとを動物たちが次々と訪ねてくる『セロ弾きのゴーシュ』。太鼓の練習にくる子ダヌキが何とも言えずかわいらしい。『雪渡り』は、満月の夜、幼い兄妹がキツネの幻燈会に招かれる話。「キックキックトントン」という歌に心が洗われます。どの作品も声の力に深い感動を覚えます。

『夜と霧』
著者:ヴィクトール・フランクル
出版社:みすず書房

半世紀以上読み継がれてきた、心理学者によるナチスの強制収容所の体験記録。戦時の強制収容所という非日常においていかなる日常が形成されていたかが克明に記録されています。生きるとはどういうことかを考える指針となる一書。私は霜山徳爾訳で読んできましたが、若い人には池田香代子による新訳版でぜひ読んでほしいと思います。